ベテランの電気工事士。
優しい性格だが、時には厳しいことも。
安全が第一。
高校を卒業したばかりの新入社員。
元気いっぱいで真面目だが、おっちょこちょいな面がありよく叱られている。
えっ?電車って同じ電気で動いているんじゃないんですか?
ひとことで電気といってもいくつかの種類があって使いわけているんだ。
高くんは電気の「直流」と「交流」って知っているかな?
理科の授業で習いましたね。
正直あまり覚えていませんが・・・
直流とは、常に一定の電圧がかかっていて、同じ方向に電流が流れることを言うよ。
身の回りだと乾電池やバッテリーなどが直流の例だね。
交流は、電圧(プラスとマイナス)や電流の流れる向きが周期的に変化しすることを言うよ。
家庭用の電源(コンセント)はすべて交流だね。
懐中電灯に電池を入れるときには向きを合わせないと使えないけど、掃除機や電子レンジはコンセントにコードをさすだけで使えるよね?
これが直流と交流の違いだよ。
なるほど、よくわかりました。
ということは電車にも直流と交流の2種類があるんですよね?
何でわけているんですか?
それは直流・交流それぞれの電気の性質と、電車を動かすための設備の問題があるんだ。
下の表を見てほしい。
これを見てもらうと、それぞれにメリット・デメリットがあるのがわかると思う。
確かに。どちらか一方でいいという訳にはいかないんですね。
鉄道の営業エリアの広さや運行速度、電車の本数など“その地域の鉄道に求められること”に応じて使いわけているんだね。
ふむふむ。
具体的にはどのようにわけているんですか?
直流電車は主に、
▷関東・中部・関西・中国・四国地方のJR
▷全国の私鉄・全国の地下鉄
で使われているよ。
車両の製造コストの低さを活かして、都市部の大量輸送を担うというのが主な目的だね。
交流電車は主に、
▷新幹線
▷北海道・東北・九州地方のJR
使われていて、設備コストの低さを活かして電車の本数が少ない地域で活躍しているよ。
新幹線が交流なのは、高速で走るために高い出力が必要であるということと、直流では大量の電気を遠くまで送ることが難しいということが理由だね。
なるほど、そうだったんですね。
直流と交流を使いわけている理由がわかりました。
今回は電車に直流電車と交流電車という2種類があることを解説しました。
みなさんの地域の電車はどちらかな?
次回は、電気の歴史について解説していくよ。
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前回は鉄道がどんなメカニズムで走っているかを解説したけど、わかってもらえたかな?
今回は電車を動かすための電気の種類について説明するよ。